製材所の家づくり

住宅は通常、数千の部材を使って建てられます。その部材を松井製材所は丸太から全て一つ一つ自社で加工します。住宅の命となる梁(はり)や桁は、木材が持つ最大限の強度を引き出しています。長さの足りない木材をつなぐ「継ぎ手」をできるだけ使わず、見極めた1本物の部材を使うことを重視しています。


日々、お客さまの肌に触れる部材の品質も追及しています。2005年には、能登ヒバの無垢フローリング「のとっこ」を開発しました。能登ヒバは抗菌や防臭、防虫などにおいて非常に優れた面を持つ一方、ねじれやすいため扱いにくい木材としても知られています。弊社は能登ヒバの良さを広く体感していただけるよう、独自の技術で通常より厚みを持たせ、より施工しやすいフローリング材として加工しました。


松井製材所は日本伝統の建築技術を応用した「板倉工法」を取り入れています。柱と柱の間に溝を作り、30㎜の杉の板を落とし込む工法で、一般的な木造住宅と比較し2、3倍の木材を使用します。堅牢で長持ち、調湿作用のある木材をふんだんに活用するため、湿気がこもらず、冬温かく夏涼しい家づくりの工法としても知られています。古くは正倉院や伊勢神宮など、貴重なものを守るたにも使われてきました。無垢材を活用するため、シックハウスの心配もありません。



木を太く厚くあらわして使う

板倉構法は杉の厚板で、屋根、壁、床を構成するのが特徴。木と植物繊維だけで化学物質を使用せず、室内環境汚染のない健康な家。



屋根の構成

参考資料(図)日本板倉建築協会


壁の構成

参考資料(図)日本板倉建築協会

左から大壁(下見板張り)、真壁(塗り壁)、真壁(板張り)



床の構成

参考資料(図)日本板倉建築協会


参考資料(写真)日本板倉建築協会


設計

暮らし方、住まいへのこだわりを聞かせてくだい。弊社の建築士がお客さまと相談を重ねながら、希望に添った住まいを提案します。生涯住みやすい長期的な目線で、健康や省エネを意識した「パッシブデザイン」の住宅設計も得意としています。図面上だけでは伝えきれない細部のことは3Dパース、または模型を用いて説明いたします。

参考資料(図)日本板倉建築協会

夏は庇で日差しを遮り、風を通し、土間の冷気で涼をとる。冬は日差しで暖かく、 薪ストーブで暖める土間で蓄熱し暖かさを保つ。



私たちは小さな製材所、工務店ではありますが、昔は当たり前だった「地域に根差した家造り」を敢えてこの時代だからこそ守り抜いていきたいと考えます。そしてそこに住まわれる方が、長い年月を掛けて愛着を持って住んで頂けるような家をこれからも造り続けていきたいと考えます。